収束を目指して

大阪モデル達成おめでとう(5/14)

本日安倍首相が39県に、緊急事態宣言を解除したと発表しました。そして緊急事態宣言が解除されていない大阪で、大阪モデルが達成されたので、出口戦略の第一歩を踏み出すと、吉村府知事が発表しました。

吉村知事は、府が持っているデータを駆使して、現状を説明しました。これには説得力があります。北海道知事が最初に緊急事態宣言を、国に先駆けて行ったとき、やはりデータを一つ一つ示して、道民を説得したそうですが、関西では放送されなかったので見ていませんが、データをきちんと見せてそのデータの意味を説明しながら、状況を住民に解らせた上で、説得をする。そのような姿勢は安倍さんには全く見られず、専門家に丸投げをし、専門家はもとより一般住民に説明することは、全くの専門外ですから、一般の人に解るような説明を全く出来ず、8割削減とか三密を避けるとか、あるいはオーバーシュートと言いながら、その定義を分りやすく言えないとか、おいおいこれで大丈夫かよって心配を多くの人が持っていたと思います。これからは地方が力を持つ、そのように強く思わせる一幕でした。

今日のニュースは目まぐるしいものがありました。安倍さんの横に専門家会議の尾身さんが座って安倍さんの会見を補佐していましたが、記者からのとても良い質問がありました。日本で感染者が非常に少なくてすんだのは何故と思われますかという質問でした。安倍さんの発表ですからもちろん全国放送です。

尾身さんの答えは、それに対しては三つあると始めました。一つは日本の医療体制が優れていること、二つ目は初期の段階でクラスター対策がきっちり取られていたこと、そして三つ目はこれが一番大切な事かも知れませんが・・と前置きして。そこで京都では全国版が途切れてローカル番組になりました。私はこの三番目の説明が一番聞きたかったのですが。

一番目も二番目もその通りだと思います。しかし問題は医療体制が整っているドイツでも、日本より一桁多い感染者を出しているのです。多くのマスコミが、ドイツはこれだけ医療体制が整っている。日本はそれに比べて遅れていると報道をしていたのです。だから医療体制が整っているから、日本の感染者は少ないというのは、アメリカに対しては当てはまるかも知れませんが、一番大切なポイントではありません。二番目のクラスターについては、初期の日本での感染拡大を抑えたことは確かです。しかしクラスター対策で対応しきれない感染経路不明な感染者数が増えたから、緊急事態宣言が出されたのは、安倍さんを補佐する専門家会議の出した警告に拠っているはずです。だから第三のこれが一番重要な事かも知れませんが・・、が生きてくるのです。それは何だったのか?

現段階であくまで推測で考えると、日本全国の皆さんが、自粛要請をきちんと守ってくれたから、という答えが浮かび上がってきます。そして恐らくそれは安倍さんが一番欲していた答えでしょう。しかしもしそうだとすれば、科学者の答えとしてはどうかと私はあえて言いたいのです。

一番目二番目は、専門家として当然言って良いことです。しっかり誇って下さい。それが感染と直に向き合っている、すべての医療関係者に対する医療関係者を代表する専門者会議の責務であると思います。しかし感染経路が解らない感染者が増えたと言うことは、クラスター対策が出来なくなったわけです。欧米のオーバーシュートは急激に起こりました。一つの国全体で50人足らずの感染者が2週間で5000人になりました。日本の感染経路不明者は緊急事態宣言のころ、50人は越えていたでしょう。何故オーバーシュートが起こらなかったのか? それを知りたいのです。

一方で日本国民は今回自粛要請にも応じました。強制力なくても。医療体制が強固なドイツは、強制力で事態をねじ伏せなければなりませんでした。日本の要請は強制力より強いのでしょうか?

すべての専門家が、それぞれの専門を持って、市民と一緒に考えて行くべき問題が、第三の答えではないでしょうか。そしてそれをしっかり行なうのが、積極的にデータを公表するという大阪府知事のような、政治的方針なのではないかと考えます。

第三の答えは、未知であり開かれた答えである、切り替えられた放送がそのように発信しているように思います。

収束の条件(5/8)

緊急事態宣言が5月末まで延長されると同時に、感染拡大は縮小に転じ始めているため、出口戦略の話が多くなりました。ドイツやオーストリアなどでは、徐々に解除されているとのニュースも流れ始め、同時に日本はどうして遅れているかと、非難の口調で相変わらず報道されていますが、他国の状態を冷静に報道されていないような気がします。

日本、オーストリア、ドイツそれにアメリカの現状を、データを基に考えてみましょう。一日の感染者増の推移をそれぞれの国で見てみましょう。

日本は過去3週間ほど確実に感染者を減らしています。オーストリアのピークは3月末でしたから、オーストリアは一ヶ月以上感染者が減少し続け、現在新しい感染者は、一日に数十人まで減っています。最高時は千名にまで達していました。ドイツでは減少の割合はオーストリアに劣るけれど、やはり確実に減少していることが解ります。さらにメルケル首相の演説で、2週間前に第一弾の解除を行ったが減少傾向は変わらない、だから第二弾の解除を行い、各州の首長がその地域が危ないと判断したら、また封鎖等の指示を出すよう要請していました。この図を見ても、最近二週間で実際に減少していることが解るでしょう。でも良く見れば、一日の感染者数は数百人から千人を超える日も、相変わらずあるのです。現状でも日本より悪いのです。またピーク時には、一日一万人という日もありました。日本の累計感染者数を、ほぼ一日で出したのです。ドイツの人口は約8千万、日本は1億2千万ですから、違いの大きさが解るでしょう。

次にイギリスを見てみましょう。週毎の山はありますが、ほとんど増減がないという状態です。これはぞっとします。都市封鎖が行われ、皆我慢をしているのに、ちっとも改善されていないのです。これはアメリカもほとんど同じです。

日本はこれからどう推移するのか? 鍵を握るのは東京です。大型連休中の感染者増は、東京が全国の半分以上を占めました。東京を抑えなくてはなりません。

一方このまま第一波が収束すれば、日本の感染者は格段に少ないことになります。政府の対応も後手後手にまわり、封鎖も罰則を伴わない要請という緩やかなものであるにもかかわらず、感染者そして死亡者が格段に少ないとなれば、日本文化や社会が感染に強い何かを持っていることになります。そうなればコロナ後の日本の、一つの強みとして、打撃を受けた日本経済の、大きな復興のチャンスとなるかも知れません。ここは頑張っていきましょう。21世紀という感染の世紀を導く、国の一つになるかも知れないのです。それも明らかに地域主導型で。

ただ収束を確実にするために、PCR検査は増やしてほしいな。

目標は?(4/15)

このページでは現在進行中の非常事態宣言収束に向けて、収束するまで情報発信を続けます。青字の文と赤字を含む文を読んだら大筋の論理をわかってもらえます。詳しいが誰でもわかる手順を理解したい人は、黒字を含むすべての文を読んでください。そして疑問があれば、下のお問い合わせのバーをクリックして、遠慮なくお問い合わせください。

いつ収束するのだろうという不安をできるだけ軽減できるよう、市民の皆さんが、希望を持って、そして客観的データに基づきながら、我慢を続けるための情報をこのページでは発信します。

この段の右に4枚のグラフがあります。クリックで拡大してご覧ください。

一番上のグラフは、オーストリアの感染者数増加を、毎日のデータで表したものです。テレビニュースで毎日報道される、毎日の感染者増加の数です。

何故オーストリアかと言えば、オーストリアはヨーロッパでもっともうまく感染拡大を抑えることができた国だと、データから読み取れるからです。

データの出典は厚労省HPです。青で示した生データは、凸凹が大きいので、平準化します。具体的な計算法は、当日の累計感染者数から前日の値を引いて当日の感染者数増加を求めます。それが青線生データです。当日を含め過去三日間の平均という方法で平準化したのが赤のデータです。こうすることによって、通常スムースな増減が得られます。明らかに3月末にはそれまでの増加が、減少に転じたことがわかります。

二番目のグラフは、当日の感染者数(赤の平均値)を、7日前の感染者数で割った値を示します。要は一週間前のデータとの比を取っているのです。これを週増加比と呼ぶことにします。これをこのページでは主として利用します。週増加比が1以下となり、それが長く続くことが必要なのが、二番目の図からわかるでしょう。

感染者数データには、通常曜日によって傾向がありますから、前の週と同じ曜日で見ることにより、曜日の影響を避けています。3月の初めには10ほどの値でした。言い換えれば一日の感染者数増加は、一週間で10倍の値に増加していたのです。一週間前には10人だったのに、今日は100人だよという状況だったわけです。日本では沖縄県の知事が、5日の間に2倍になったと言って危機感を持っていますが、ヨーロッパでは一週間で10倍というのが当たり前に見られたのです、それが3月末には減少に転じ、4月1日の値はその一週間前の値と同じになったことがわかります。そしてその後の値は1以下である、つまり現在の感染者増は、一週間前より少ないという状態が続いています。つまり毎日の感染者増は減少し続けているわけで、4月15日時点では一日の新しい感染者の数は百数十人レベルまで下がっています。つい2週間前までは千人程度の感染者が毎日見つかっていました。

三番目と四番目は、一番目と二番目に対応する日本での値です。4月7日に非常事態宣言が出され、5日後の12日には減少に転じています。非常事態宣言の効果としては速すぎるような気もしますが、それ以前の週末外出自粛要請などを考えると、効果が出ても不思議ではない気がいたします。そして週増加比では、3から2へ移っていた状態が、かなり急に1に近づいて、後3日もすれば、まず間違いなく1以下になるように見えます。

つまり四番目の図からは週増加比が間もなく1を切り、一日の感染者が減少に転ずることが期待されます。

国内都市別考察(4/15)

上の段では緊急事態宣言が4月7日に7都府県に出された効果があったと考えたくなります。しかし実はそうも言えなさそうだと、各都市ごとに分析してみるとわかります。

都市ごとの分析は、人数が少ない分、統計的に不安定になります。しかし上に記した手順で、週増加比を計算します。具体的には厚労省のHPからわかる都道府県ごとの累計感染者数を使い、まず一日の感染者数増加を出します。また週末(土日)はデータが出ませんから、月曜日の累計データから前週の金曜日の累計データを引き、それを三等分して土日月の増加の生データとします。このようにして得られた毎日の一日感染者増を三日分平均して、その値から週増加比を計算します。エクセルを使えば誰にでもできる週増加比の計算を、各都市に行ったグラフがこの段にある三つのグラフになります。

特に東京を見てください。緊急事態宣言が出された4月7日の感染者増は、その一週間前の3月31日に比べて2倍程度でした。この時はまだ緊急事態宣言の効果はありませんから仕方ありません。しかし4月15日の値は4月8日の値のほぼ1.5倍と、あまり変わっていないのです。

東京は一番値を変えていません。それは一つは数自身が大きいので変化が見えにくいこともあるでしょう。でももっと数自身が大きい全国では傾向が変わっているのに。皮肉なことに宣言の効果は、東京以外の場所に大きな効果を与えたことを意味します。またこのページの最初に示したオーストリアの劇的な変化を理解してください。毎日の感染者数増加から、毎日の感染者数減少に転じ、しばらくしないと収束宣言は出せないのです。すなわちまず週増加比を1以下に下げ、それをしばらく継続しないといけないのです。2から1.5に下げても、意味はないのです。

関西は関東以上に今のところ宣言の効果が見え始めている結果が表れています。

また福岡が指定され、何故京都や北海道が指定されなかったか、この図で見ていただければと思います。でも福岡ももっと頑張って、速く1以下に下げなければ。

ここで示した計算は、発表されるデータから、誰でも簡単に計算できるデータです。①当日を含めた三日間の平均値を取る②それを一週間前の値で割る。それだけの計算です。各自治体もこれを毎日公表して、市民、県民に毎日の成果を見てもらって、収束まで頑張ってもらえば。それが千年文化を考える会の提案です。

宣言の効果はちょうど今出始めたばかりと思われます。宣言を取り下げると政府が発表するまで、宣言の効果を同時進行的に調べていくのは、民主国家日本の歴史的使命でもあると考えます。ここで示した手法は、誰でもわかる手法であり、それを続けることによって、未来を切り開く手段を、国民全体がこの危機の中で獲得していく、そういった作業であると信じて、収束宣言まで続けていきたいと思います。ちょっと大げさですね。ご質問は下のメニューからご自由に。

緊急事態宣言が全国に広がりました(4/17)

緊急事態宣言が全国に広がりました。理由の第一は明らかに人の移動の抑制です。もちろんそれを止めなければいけません。そして第二波第三波も予測される今回の危機を、さらにはまたまたグローバル化の結果出てくるであろう、未知の新型ウィルスの災禍を最小にするためにも、地域活性化を図り、人口を分散させ、災禍に当たってはそれぞれの地域が独立に存続できるようにさせ、平時には活発な交流も出来るような仕組みを作り上げないといけません。このページでオーストリアの成功例を書きましたが、オーストリアはイタリア、ドイツ、スイスさらにはハンガリー、クロアチア、チェコと国境を接し、鉄道や自動車の往来が盛んです。しかし今回の危機ではEUが素早く国境閉鎖を打ち出しました。そこでオーストリアは独自の手を打てたのです。

今回の危機が歴史に活かされるとすれば、それは人々が現代社会の欠点を考え始めること、そして大都市主導型社会を脱皮することによってであると、今回の危機の初期から考え始めていました。この危機が収まった後も、もっと東京を災害に強くしなければ、という流れになれば、それは3.11と同じ事で、あの大災害にもかかわらず、東京集中しか考えることができない、原発再稼働と同じ事になるでしょう。

地域活性化による分散化された中小都市圏の集合体としての未来日本構想は、新型ウィルスに災禍に強く、持続的な自然エネルギー未来社会と相通じるものがあります。産業革命以来の、歴史的大転換です。

このページでデータを同時進行的に解析をしているのは、そのことを早くデータから導き出し、収束の後すばやく、地域活性化こそが日本を復興させる道であることを、皆に危機の記憶が鮮明に残っているうちに発信したいからです。

安倍首相のピント外れの有様が、多くの人に明らかになってきました。一方で地元に根付いたしっかりした知事達が地域に多いことも、人々の目に明らかになってきました。地方が強くなり始めたのです。感染が広がる東京で、最も被害を受ける人達は、ネットカフェ難民など、都会にしがみつかなければならない人達でしょう。そういう人達を、大都会幻想から解放し、地域にこそ未来があるのだと、新しい希望を与えることが出来たら、今回の危機を幸いに転ずることが出来るでしょう。

東日本大震災のとき、私は一般の人に解ってもらうためのエネルギーの本を執筆していました。そして人々がエネルギーを基礎から理解し、エネルギー未来社会を建設するきっかけとなれば、あの災害も福に転ずることが出来ると考えていました。ですが東京の人々のほとんどは、原発事故の恐ろしさをすぐに忘れてしまいました。そして高層ビル建設ラッシュが続きました。高層ビルを自然エネルギーで支えることは、その消費エネルギーの大きさから言って不可能です。高層ビル建築は、原発推進を意味するのです。東京はあの大震災から何も学ばなかった。

今回もコロナウィルスの被害を一番受けるのは東京でしょう。少なくともデータでそれを示すことが出来ると考えています。感染者数のデータは、公的に残りますから。改ざんのしようがないでしょう。またコロナ災禍は、首都圏、関西圏、福岡の大都会から始まって、全国に広がりました。東京はそして地域は今回の災禍から何を学ぶのか?

米独仏英事情(4/17)

この四カ国の感染急拡大は、別のページで見たようにほとんど同時でした。それ以来4カ国ともロックアウトが続いています。

現在どのような状況になっているのでしょうか?上の段(目標は?)で紹介した週増加比を見てみましょう。

四カ国ともしばらく非常に高い値で推移します。アメリカが一番高く、10前後で乱高下します。つまり一週間経ったら、一日の感染者が一桁多くなっていた、という状態が続きます。他の国では5前後を高下する状態が続くわけですから、アメリカの急増の速度は他を圧しています。その結果現在では最も多い感染者を出すことになっているわけです。とはいえ、他の3国の増え方も日本と比べてやはり圧倒的と言えるでしょう。日本ではこれまで一週間に基本的にはせいぜい二~三倍になる状態が続いただけです。週に何倍になるかは、その社会的構造に大きく左右されるということが解ります。日本は欧米に比べて感染が進みにくい社会構造とライフスタイルになっているのです。恐らく日本の古来の伝統にも大きく助けられているのでしょう。収束後の研究の対象となるでしょう。

4カ国とも現在では週増加率が1かそれ以下にまで下がっています。4月に入ってからの図を二番目の図に示します。

この図で解るようにドイツが一番成功しています。オーストリアのケースと近いものがあります。4月に入って現在まで1以下で推移し、それも0.5に近い値を取っています。0.5は一週間経てば新しい感染者が半分になることを意味します。そこでドイツの保健相は、そろそろ社会を正常に戻す宣言をしました。科学者メルケル首相の面目躍如です。

何故このような成功が得られたのか、フランスの例と比較すればよく分ります。実はフランスとドイツは、初期にはほとんど似たような展開になっていました。全く同じ感染者の数だったこともあり、「あれ」と思ったものです。

一日に発見されたドイツとフランスの感染者数の比を取ったのが、三番目の図です。注意して欲しいのは、あるとき急にドイツの値が大きくなったことです。これはPCR検査数を急速に増したことにあります。検査を徹底させ、感染者の徹底的な発見に努めたのです。

検査の拡大の結果、急にドイツの感染者数は増えましたが、独仏の比がまた1に近づきました。また似たような感染者数になってきたのです。しかしこれによってドイツは週増加比をきちんと下げることに成功しました。そして死者を格段に押さえることが出来たのです。感染に拠る死者の数はフランスではドイツの4~5倍になっています。日本は今からこの例に学び、PCR検査を是非徹底させて欲しいものです。

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