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運輸部門の最終エネルギー消費の分析

IEAのデータからⅠ エネルギー種別

IEAのデータから、日本での運輸部門の最終エネルギー消費のエネルギー種別を見てみましょう。非常に単純な結果が得られます。69.6Mtoeが石油製品、電気が1.5Mtoe、バイオ‐ごみが0.4Mtoe、天然ガスが0.1Mtoe、石炭と原油はどちらも0.1Mtoeにも満たず、0Mtoeという数値をIEAは示しています。およそ半世紀前、高度成長のさなか、私は博多から京都の大学に受験に行きました。今でも覚えていますが、東海道新幹線ができたばかりで、山陽線にはなく、また山陽本線の一部の路線は蒸気機関車が主たる機関車でしたから、私が乗る急行列車は蒸気機関車に引かれ、トンネルに入るたびにアナウンスがあり、エアコンがなかった車両の窓を開け閉めしていました。でも四人掛けの座席では、旅を共にする見知らぬ人同士が、限られた空間と時間を共有し、そのころ駅弁売りからの定番だった冷凍ミカンを、分け合ったりしたものです。この時代の最終エネルギー消費のデータはIEAでは提供していません。でも間違いなく当時の運輸部門の最終エネルギー消費の最大の種別は、石炭であったはずです。そして急激に自動車の普及に伴って、石油が第一に躍り出てほとんど100に近くなり、石炭は急激に減少しゼロにまで落ちてしまった、そのような交通のエネルギーの変遷が、2019年現在71歳の私の年代の記憶にもあるほど、運輸部門のエネルギー源は急激に変化しているのです。それは主たる交通手段が、蒸気機関車から自動車に変わったからなのです。その当時自動車を持った家庭は非常に限られていました。テレビが普及したのがその十年前、私の実家ではテレビもない状況で、私の受験がありました。自動車万能の時代が未来永劫続くと思う人は、ぜひ石炭から石油に急激に変わった過去半世紀を、考えてみてください。明らかに石油が交通手段を劇的に変えたのです。石油が主流でなくなった時に、自動車が交通の主流であると考えるのは間違いなのです。

右上の図は日本での運輸部門の最終エネルギー種別を2016年のデータでしまします。出典はIEAです。電気が2%、バイオごみが1%となっていますが、上記の数値を使ってもう一桁有効数字を取れば、電気は2.1%、バイオ・ごみは0.6%であることがわかります。

ついでにドイツを見てみます。やはり石油製品が圧倒的に多いのは同じです。また電気もほぼ同じ割合です。IEAのデータから、何がどこで(鉄道か道路か)使われているのかわかりますが、明らかに日本でもドイツでも、電気は鉄道で消化されています。電気自動車が普及していない証です。バイオがドイツでは多いのですが、これは道路で使われており、自動車燃料となっています。日本でもドイツでも、石油製品はほとんど道路で消費されています。

運輸部門での最終エネルギーの種別

同上(ドイツ)

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